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[ 建設・住宅・生活 ]
(2016/12/9 05:00)
大林組は建設現場にサイバーダインのロボットスーツ「HAL作業支援用(腰タイプ)」を導入する。これまで操作性などを実証し、重量物を運ぶ時の腰への負担軽減や作業効率の向上などを確認した。2016年度末までに10台を全国の本・支店に導入し、17年度以降にさらに台数を増やす。技能労働者の担い手不足が問題になる中、現場作業の負担軽減や生産性向上につなげる。
ゼネコンでHALを導入するのは大林組が初めて。HALは腰を動かす時の生体信号を感知し、重い物を運ぶ動作をアシストする。作業者はHALの操作を意識せず作業に取り組める。
HALの台数は、すでに導入した6台に、16年度末までに4台追加して10台とする。採用する業務はOAフロアの床板の敷設や分電盤の運搬などの作業を想定する。
大林組は14年10月から技能労働者の作業負担の軽減のため、本・支店の現場でHALを活用し、作業軽減について実証してきた。重量物の運搬では、腰の痛みの軽減や疲労低減などを確認した。
さらに1日当たりの作業量が1・5倍向上するなどの成果も得ている。今後はサイバーダインと協力し、中腰姿勢を支援できる機能や防水・防じん機能などをHALに採用することも検討する。
建設業界は少子高齢化に伴う熟練技能者の減少が想定され、担い手確保が問題になっている。ただ重量物の運搬など体に負担がかかる作業や単純作業などが多いことから、若年者から敬遠される傾向があった。このため大林組以外のゼネコンでも、ロボットスーツを活用した重作業の軽減について実証実験などを進めている。
(2016/12/9 05:00)