[ ロボット ]
(2016/12/9 05:00)
川崎重工業は2016年度中をめどに、中国で中・小型汎用ロボット「Rシリーズ」の生産を始める。中国の生産機種は自動車分野向け機種が中心だが、一般産業分野にも広げ、旺盛な需要を取り込む。納期やコストなどの面で競争力を高め、為替変動の影響も低減する。蘇州工場(蘇州市)の17年度の年産目標は、現状比約7割増の7000台程度となる。
Rシリーズの海外生産は初めて。年間2000―3000台程度の現地生産を計画している。現在は明石工場(兵庫県明石市)で生産しているが、蘇州工場の一画にクレーンや治工具などを導入して組み立てを始める。
現在、蘇州工場では自動車工場のスポット溶接で使われる大型ロボットなど3機種を生産しており、16年度の年産目標は4000台。新機種の生産追加に向け、人員も増やす。将来は大型ロボット3機種用の生産ラインを増設し、さらに能力を高める方針だ。
中国では人件費高騰などにより、主に電機・電子機器、日用品といった分野で工場自動化(FA)関連の需要増が顕著。川重はニーズに対応するため、ロボットの現地生産を強化している。
15年に初の海外ロボット工場として蘇州工場を開設。また、重慶市の拠点では双腕型水平多関節(スカラ)ロボット「デュアロ」の生産を、年産1000台規模で年内に開始する。
(2016/12/9 05:00)