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[ 商社・流通・サービス ]
(2016/12/10 05:00)
住友商事は9日、アイルランドの青果物生産・卸売り大手ファイフス(ダブリン)を買収すると発表した。買収額は約911億円で、2017年1-3月末までにファイフスの全株式を取得する予定。ファイフスの持つ多様な商品群と欧米での販売網を活用し、青果物事業の拡大を図る。
ファイフスは同社取扱量の7割を占めるバナナのほか、メロンやパイナップル、マッシュルームなどを商材に持ち、生産や物流、卸売事業を展開。年間売上高は約1300億円。欧州や北米で販売しており、特にバナナは欧州で1位、メロンは米国で1位の取扱量となっている。
住商は1960年代にバナナ事業に参入し、フィリピンで生産したバナナを、日本を中心とするアジア向けに販売している。日本向けでは、輸入バナナの取扱量でトップクラスとなる約30%を占める。
果物や豚肉などの生鮮品は今後も安定した需要が見込まれる。住商はファイスフの買収を通じて、青果物の事業基盤を強化するとともに、生鮮品の流通事業を自社の成長分野に育てる方針。
(2016/12/10 05:00)