[ ICT ]
(2017/1/16 16:30)
(ブルームバーグ)韓国の特別検事は、贈賄などの容疑でサムスングループの 李在鎔氏の逮捕状を請求する。韓国で最も裕福な経営者一族の御曹司である李氏は、父親からの事業継承が数十年前から既定路線となっていた。
同グループの事実上のトップで、サムスン電子副会長を務める李氏(48)は、同社の事業継承計画への政府の支持と引き換えに、 朴槿恵大統領の友人である 崔順実被告への資金提供に関与した疑い。サムスンなどの企業グループが政治的便宜の見返りに崔被告が支配する団体に寄付した疑いを 捜査するため、昨年12月に特別検事の捜査チームが設置された。国会で朴大統領の弾劾訴追案が可決され、同大統領は職務停止となっている。
特別検事の事務所が16日、逮捕状の請求をテキストメッセージで明らかにした。これを受け、サムスン電子の株価は一時2.3%下落した。同社から現時点でコメントは得られていない。今後は逮捕状発付の是非を裁判所が判断することになる。
訴追されれば李氏への経営権継承は危うくなる可能性があり、韓国最大の企業であるサムスンの指導部をさらに不安定化させる恐れがある。李氏の父である 李健熙・サムスン電子会長は2014年から入院中。昨年は新型スマートフォン「ギャラクシーノート7」が発火問題で回収と販売停止に追い込まれており、同社が危機に見舞われるのはこの数カ月間で2度目。
崔被告の国政介入疑惑を捜査している当局はこの数週間、サムスングループ企業2社による合併計画について国民年金公団の支持を得るため同社が資金提供した疑いに照準を合わせていた。
原題: South Korea Prosecutor Seeks Arrest of Samsung’s Jay Y. Lee (1)(抜粋)
(2017/1/16 16:30)