- トップ
- エレクトロニクスニュース
- 記事詳細
[ エレクトロニクス ]
(2017/1/23 11:00)
台湾・鴻海精密工業は、米国で液晶パネル工場の新設を検討していることを明らかにした。子会社のシャープが生産技術などで協力する。投資額は70億ドル(約8000億円)にのぼると見られ、テレビの組み立て工場などと合わせて3-5万人の雇用を生み出すとしている。トランプ米大統領が製造業の米国内投資を重視していることへの配慮とみられる。周辺部材や生産設備のサプライヤーはアジアに集積しており、米国生産が実現するかは不透明な部分も多い。米国の関税政策や補助金などの優遇策と合わせて今後、検討を進める。
22日に台北市で開いた鴻海の社員向け忘年会の後、郭台銘会長が記者会見で表明した。トランプ大統領には、2016年12月に会談したソフトバンクグループの孫正義社長を通じて投資の意向を伝えていた。鴻海は米アップルのスマートフォンを受託生産しており、新工場は同スマホの生産に充てる可能性もある。鴻海は中国広東省で自治体と協力し、計約1兆円を投じた大型液晶工場を19年に稼働する計画も公表済み。大型液晶は中国で新工場が相次いで稼働する見通しで、供給過剰が懸念されている。
(2017/1/23 11:00)