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[ 自動車・輸送機 ]
(2017/2/3 05:00)
国土交通省は乗用車などへの自動ブレーキの搭載義務化を視野に、国際基準づくりに乗り出す。9月に国連で設置される自動ブレーキの基準づくりの検討会議に参画し、国際基準を国内に導入する考え。将来の自動ブレーキの導入義務化への環境を整える。会議では日本が基準づくりを主導的に進め、日本メーカーにとって有利な環境づくりをしていく意向だ。
国交省は1月末、国連の自動車の基準に関する会議「自動車基準調和世界フォーラム」の下部組織で、自動ブレーキの基準づくりに関する検討会議の設置を提案。ドイツ、イタリア、英国などが賛成しており、9月の国連の会合で正式に承認される。
自動ブレーキの基準づくりの対象となるのは、乗用車と軽トラック。9月までに定義や技術的な項目といった検討項目を固める。具体的な基準が決まるには1―2年はかかるとみられる。
国内を対象にした15年の調査では、自動ブレーキ搭載車は搭載していない車に比べ、対車への事故が70%減、対人への事故が33%減の効果がある。新車への搭載状況は約45%。頻発する高齢運転者の死亡事故の抑制に効果があるとされている。
日本は国連の会議で自動ブレーキの基準づくりをリードして、国内メーカーに有利な基準内容にする考え。欧州と連携して基準づくりを進める。一方、米国では米運輸当局と自動車メーカーが2022年までに、自動車に自動ブレーキを標準装備することで合意した。
(2017/2/3 05:00)