[ 政治・経済 ]
(2017/2/15 05:00)
経済産業省は、日本工業規格(JIS)や国際標準化機構(ISO)規格など標準規格化を専門に扱う大学用教材を全国で初めて作成し、普及活動に乗り出す。今秋に山口大学が先行的に採用し、2018年度から全国の大学に採用を広げる。通信方式や性能評価などを共通化する標準規格はビジネス上欠かせないが、社会全般からの関心は高くはない。教材を通じ、学生の時点で標準化がビジネス上の基礎知識、教養として重要であると認識してもらう考えだ。
教材では温泉マークなど図記号のほか、家電製品などに記され、安全性や消費電力計測法などを定めたJISマークといった身近な標準規格を紹介。
さらにパソコンなどの情報家電とその周辺機器が機種間で互換性があるのは標準化のおかげである点や、製品の性能が優れていても、自社に不利な標準規格が作られることでシェアが低迷する例などを紹介する考えだ。
山口大学は1年生全員に標準化を含む知的財産教育を必修科目としている。今秋から同大学で標準化の教材を試験採用。18年4月から他大学に知財教育の支援事業を手がける同大学知的財産センターがこの教材を採用することで、他大学に展開する計画。
横浜国立大学など標準化講座をすでに持つ大学も独自に同教材を採用する可能性がある。
経産省は社会人に広く標準化の重要性を認識してもらうため、大学での知財教育に着目。今秋をめどに電子情報技術産業協会(JEITA)や日本鉄鋼連盟など業界団体と連携し、一橋大学や東京外国語大学など多摩地区5大学に対し、標準化の専門講座を提供する計画もある。
(2017/2/15 05:00)
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