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[ 科学技術・大学 ]
(2017/2/21 05:00)
筑波大学システム情報系の亀田敏弘准教授らは、IoT(モノのインターネット)技術を利用し、小型で持ち運び可能な衛星管制システム装置の試作機を開発した。装置にはXY軸の2軸制御機構を内蔵。衛星の方角に自動でアンテナが向き、衛星からの電波を受信できる。装置の材料費は10万円程度。低コストで小型の管制システム装置が世界中に広がれば、衛星数の増加に伴う地上局の不足の解消に貢献できる。
研究グループは超小型人工衛星「結2号」を開発しており、1月に国際宇宙ステーション(ISS)から地球周回軌道へ投入した。すでに電波の通信をはじめ、世界50カ所以上から衛星電波の受信報告を受けている。
研究グループはこの衛星を利用し、ブラジル・サンパウロ大学内にある筑波大のオフィスで、試作した衛星管制システム装置の実証実験を21日以降に行う予定だ。
大学や民間の宇宙開発により地球周回軌道に人工衛星が増えている。だが衛星から電波を地上で受けるための既存の管制局が足りないことが課題となっている。電波の受信に必要な管制システムのアンテナは直径が数メートルと大きく、システムの設置には5000万円程度のコストがかかる。
アマチュア用のアンテナでも最低で100万円程度かかると言われており、コストが大きな課題となっていた。低コストの管制システムの装置が広がることで、新しい衛星管制システムのネットワークの構築が期待される。
(2017/2/21 05:00)
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