[ 機械 ]
(2017/3/14 11:00)
(ブルームバーグ)米カリフォルニア州の原子力発電所の事故をめぐり、米電力会社などから損害賠償を請求されていた三菱重工業が支払う額について、国際商業会議所(ICC)は仲裁裁定で約1億2500万ドル(約141億円)の支払いを命じた。三菱重側は契約上の責任の上限は約1億3700万ドルと主張していた。
三菱重の14日の発表資料によると、仲裁裁定で損害賠償のほか、仲裁費用として約5800万ドルの支払いも命じた。米サザンカリフォルニアエジソンとその子会社など4社が損害賠償を請求していたもので、サザンカリフォルニアのサンオノフレ原発で2012年1月に三菱重が納入した2号機と3号機の取り替え用蒸気発生器から放射性物質を含む水が漏れ、原発は運転を停止。最終的には、13年6月にサザンカリフォルニアなどは原発2号機と3号機の廃炉を決め、計66億6700万ドルを請求していた。
三菱重は13年に賠償請求については不当として仲裁手続きを申し立てたと開示していた。三菱重は裁定結果について、引き当て済みで業績への影響は軽微とした。国際商業会議所によると、仲裁は原則1審だけ完了し、事前に双方が判定を受け入れるというルールに合意してから始まる。
(2017/3/14 11:00)