[ ICT ]

【電子版】大規模サイバー攻撃、身代金払った被害者は少数派 大半はビットコイン使えず

(2017/5/16 11:00)

  • ビットコイン(ブルームバーグ)

(ブルームバーグ)週末に世界各国で前例のない規模のサイバー攻撃が発生したが、これまでのところ被害者の大多数はハッカーに身代金を支払っていない。

 12日を皮切りにコンピューターが「ランサム(身代金)ウエア」に感染したユーザーは、72時間以内に仮想通貨ビットコインで300ドル(約3万4000円)相当を払うよう要求された。ハッカーらがビットコインを要求したのは従来型の支払いよりも追跡が困難なためとみられる。7日経過しても支払わなければ、コンピューターは永久にロックされ、データのバックアップを取っていない場合は深刻な問題となる。

 ビットコインの不正使用を追跡するエリプティック・エンタープライゼズによれば、15日の早い時点までに支払われた身代金は約5万ドルにとどまるという。同社は身代金要求の際に指定されたビットコインのアドレスに向けた支払いを基に金額を推計。総額は増加するとの見通しを示した。

 ABIリサーチのデジタルセキュリティー調査責任者ミケラ・メンティング氏はこの金額について「実に少ない」と述べ、「各種機関がバックアップや復旧プロセスに着手していたことが理由だろう」と指摘した。

 加えて、別のシステムにデータを保存していないユーザーにとっては、身代金の支払いはアマゾン・ドット・コムで商品を買いクレジットカードやデビットカード情報を入力して決済するほど容易ではないこともある。ハッカーはビットコインで支払ったことのない人に便利なリンクを示したが、仕組みが分からない人がほとんどだ。

 エリプティックの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のジェームズ・スミス氏は「ビットコインでこの金額を払うよう指示されても、大部分の人はどこから始めればよいか分からない」と語った。

(2017/5/16 11:00)

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