[ 科学技術・大学 ]

産総研、電磁波を99.9%遮蔽する単層CNT塗膜を開発

(2017/6/13 05:00)

  • バーコート法で作成した単層CNT塗膜(産総研提供)

産業技術総合研究所ナノチューブ実用化研究センターの阿多誠介研究員と堅田有信特定集中研究専門員、物理計測標準研究部門の加藤悠人研究員らは12日、99・9%以上の電磁波遮蔽(しゃへい)性能をもつ単層カーボンナノチューブ(CNT)塗膜を開発したと発表した。

液だれしにくく、スプレー法やバーコート法など幅広い塗布法が活用できる。電子機器のEMC対策に提案。メーカーから試作品を受け付け試験的に塗膜加工して提供する。

スーパーグロース法で製造した単層CNTを水性の溶媒に分散させて塗布する。CNTが電磁波を反射する。水性溶媒はプラスチックなどを溶かす心配がない。

4・5ギガ―6・0ギガヘルツ(ギガは10億)の電磁波の遮蔽率が、バーで液体を引き延ばすバーコート法の塗布膜は30デシベル、99・9%以上だった。

スプレー塗膜は40デシベル。180度Cで24時間加熱する耐熱性試験で性能低下はみられなかった。

高温にさらされる自動車ハーネスや産業用ロボットなどへの応用を目指す。

(2017/6/13 05:00)

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