[ ICT ]
(2017/6/13 17:00)
Niサイバーセキュリティ(東京都港区、三石剛史社長、03・6362・6989)は、企業の経営層を対象としたサイバーセキュリティーソリューションの提供を8月に開始する。米国、英国、イスラエル、ウクライナのサイバーセキュリティー企業と連携し、経営層向けにサイバー防衛対策の優先順位の明確化や、従業員から取引先企業、IT環境などまで含めて包括的に査定。高い精度でリスクを把握するサービスを展開する。
同社によれば、経営層向けのこうした取り組みは日本では珍しいという。サービス開始に当たり、米国人で世界有数のサイバーセキュリティー専門家であるシェーン・シュック博士をエグゼクティブアドバイザーに迎え入れた。サービス料金は年間契約で1企業当たり月額100万円(税別)。
米英、ウクライナ企業との協力体制により、脅威を検出するクラウドサービスはじめ、米国標準研究所(NIST)が定めたサイバーセキュリティー対応方針に基づく課題の可視化、クラウドベースでのビジネスパフォーマンス診断、侵入・攻撃(ペネトレーション)テストといったサービスを提供。シュック博士の開発した監査ツールにより企業のIT環境全体のモニタリングも行う。
さらに、イスラエルの民間軍需最大手のサイバーセキュリティー部門であるサイバービットが持つ、サイバー攻撃の検出・分析・対応ソリューションも活用。同社とは共同でNiサイバーセキュリティ本社内に実践型のサイバーセキュリティートレーニング演習場「サイバーレンジ」を15日に開設する。
12日の発表会で三石社長は、「経営層がサイバーセキュリティーの状況を正しく認識する必要があり、このサービスを通じて企業を取り巻く『人、プロセス、テクノロジー』の三つを統括的に査定する」と説明。また、来日したシュック博士は「サイバーセキュリティーはマネージメントの問題であり、技術の問題ではない。IT投資よりも従業員のレベルを高めることが大事だ」と話し、経営課題としてサイバーリスクに対処することの重要性を強調した。
(2017/6/13 17:00)