[ 機械 ]
(2017/6/26 05:00)
ファナックは同社製の工作機械用コンピューター数値制御(CNC)装置で操作できるファイバーレーザー発振器を開発した。旋盤やマシニングセンター(MC)にレーザー機能を付加できる。例えば、旋盤で加工対象物(ワーク)の表面を加工した後に、そのまま機内で文字の印字や焼き入れなどのレーザー加工が可能になる。工作機械にレーザー機能を複合できる製品として7月にも販売し、レーザー発振器の拡販を図る。
ファナックのCNC装置「30iシリーズ」などで制御できるファイバーレーザー発振器を開発した。機種は出力500ワット―6キロワットに応じて7種類。同社はCNC装置、サーボモーター、レーザー発振器を自社開発する。各装置を一つのシステムとして開発することで、モーターとレーザー発振器の制御の同期性を向上し、工作機械の性能を引き出す。
レーザー発振器は現在、レーザー用のCNC装置で操作する。工作機械用CNC装置で制御できる発振器の開発により、同社製のCNC装置を搭載した工作機械にワークをセットすればワンチャックで旋盤やファイバーレーザー加工が可能になるなど、工作機械の利便性を向上できる。
ファナックは壬生工場(栃木県壬生町)にレーザー発振器の新工場を建設する。ファイバーレーザーと二酸化炭素(CO2)レーザー発振器合計の月産能力は月400台。10月の稼働開始を予定する。供給能力の拡大とともに、品ぞろえや用途を広げ、販売を後押しする。
(2017/6/26 05:00)