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[ 自動車・輸送機 ]
(2017/6/26 10:30)
欠陥エアバッグのリコール(回収・無償修理)問題で業績が悪化していたタカタは26日午前、民事再生法の適用を東京地裁に申請し受理された。最終的な負債総額は1兆円を超える見込み。世界の自動車業界を揺るがす史上最大のリコールは、日本の製造業では戦後最大となる経営破綻に発展した。
タカタ株は7月27日付で上場廃止になる。
高田重久会長兼社長(51)は26日午前、東京都内で記者会見する。タカタは、裁判所の管理下で再建を目指す。運転資金確保のため、主力取引先の三井住友銀行から上限250億円のDIPファイナンス(事業再生融資)を受ける。日本の自動車メーカーからも資金繰り支援を仰ぐことで合意した。
また、タカタは米自動車部品会社キー・セイフティー・システムズ(KSS)に全資産と事業を約1750億円(15億8800万ドル)で譲渡すると発表した。同社がスポンサーとなり、再建を主導し、創業家3代目の高田会長兼社長は辞任するとみられる。
タカタは、エアバッグとシートベルトで2割の世界シェアを持つ大手自動車部品メーカー。エアバッグの異常破裂が相次いで発生し、世界的なリコールに発展した。異常破裂により米国で11人、マレーシアで5人が死亡した。リコール対象は最終的に1億個を超え、費用は1兆円を上回る見通しだ。
高田氏ら現経営陣は、裁判所を通さず関係者の話し合いで再建を目指す私的整理を模索した。だが、リコール費用の大部分を一時的に肩代わりしている自動車メーカーなどは法的整理を求めていた。(時事)
(2017/6/26 10:30)