[ ICT ]
(2017/6/26 14:00)
(ブルームバーグ)ソフトバンクグループの1000億ドル(約11兆円)規模の「ビジョン・ファンド」は、グーグルやIBMなどの企業が現行のコンピューター処理技術の後継として研究を進めている量子コンピューター分野に投資する可能性を探っている。
同ファンドの運用に携わるシュー・ニャタ氏は、量子コンピューターの「事実上の業界標準」になりそうなハードウエアやソフトウエアを手掛ける企業を探し、支援したい意向だと述べた。
同氏は22日にミュンヘンで開かれた量子コンピューターに関するパネル討論会で、「業界全体がまとまることのできる標準の構築に十分な投資を喜んで行う」と述べた。
サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)やアップル、その他の大手機関投資家などが出資するビジョン・ファンドは仮想現実(VR)や、あらゆるモノがネットでつながるIoTといった先端技術に投資している。最近では、ロンドンに本拠を置くシミュレーションとVRの新興ソフト会社インプロバブルに5億ドルを投資した。
従来型コンピューターの基本素子は情報量がゼロか1のどちらかという1ビットだが、量子コンピューターではこれがキュービットとなり、ゼロと1の両方について並行して計算できる。理論的には、通常のスーパーコンピューターが数時間や数日を費やす複雑な問題を数秒から数分で解けることになる。
(2017/6/26 14:00)