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[ 自動車・輸送機 ]
(2017/7/17 05:00)
椿本チエインは2019年半ばに、米ポートランド工場(テネシー州)の自動車エンジン用基幹部品の生産能力を現状比約3倍に拡大する。既存工場の隣接地に現在比約2倍にあたる約10万平方メートルの土地を取得し、工場を移転拡張する。投資額は約35億円。同社はマサチューセッツ州の同部品工場も増産に向け増床している。米国への自動車生産回帰などによる受注増加に対応しきれないと判断し、新たな投資を決めた。
エンジンのカム軸を駆動させるタイミングチェーンドライブシステムを増産する。自動車工場の生産ライン向けマテハンシステムも新工場に移る。新建屋の床面積は既存工場比約2倍の2万3000平方メートルを計画する。導入設備などの詳細は今後詰めるが、12月着工で18年末に完成する予定。
既存設備の移転や新規設備の導入、同州内のレンタル倉庫からの機能移転を含め、19年半ばに完了する。既存工場は売却する方針だ。
タイミングチェーンドライブシステムは、国内外自動車メーカーからの受注が拡大し、課題だった欧州系や中国現地資本企業の攻略も順調で拡大基調にある。毎年100億円規模を投じ、日米欧、中国、東南アジアの全拠点で増強している。世界シェアは約35%で、米ボルグワーナーを抑えて13年から首位を堅持。同システム主体の自動車部品事業の20年度売上高目標は、16年度比35%増の1000億円で、シェアは42%を目指している。
(2017/7/17 05:00)