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[ 自動車・輸送機 ]
(2017/8/1 17:30)
航続498km、長距離モデルもラインアップ
(ブルームバーグ)米テスラは7月28日、カリフォルニア州フリーモントの同社工場で「モデル3」の納入開始イベントを開催した。3万5000ドル(約390万円)の標準バッテリー車に加え、より長距離の走行が可能なバッテリーを搭載した4万4000ドルの「3」も披露された。
同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はイベントに先立ち、「3」の予約が50万台を突破したと記者団に明らかにした。同CEOは「ようやく素晴らしい手頃な電気自動車ができた。この価格帯で最良の車になると確信している」と語った。
標準バッテリー車の走行距離は米環境保護局(EPA)の推計に基づくと220マイル(約354キロメートル)。4万4000ドルのロングレンジ車は310マイルだ。300マイルの壁を突破した電気自動車はこれまでテスラ「モデルS」の最上級車だけだった。超豪華な車で、価格帯は9万7500ドルからだ。「3」の標準車は、3万7500ドルの「シボレー・ボルト」より安くなる。
年産50万台、成否のカギは「ギガファクトリー」
「3」の標準車は今秋まで手に入れることはできないが、ロングレンジ車は昨年予約した数千人のテスラ従業員は今や引き取ることが可能だ。今後の鍵は全ての車を問題なく迅速に生産できるかどうかということになる。テスラは年産50万台を目指すが、ネバダ州リノ近くのバッテリー工場「ギガファクトリー」がその成否を握る。
マスクCEOは10年余り前の2006年8月、テスラの「マスタープラン」をブログに掲載した。自動車業界に高級車から参入し、その後、可能な限りハイペースで生産を増やし市場価格を押し下げるという構想だった。「3」はテスラにとって「ロードスター」と「モデルS」、「モデルX」に続く4番目の車だ。
その「3」が成功すれば、このマスタープランの完成と電化という自動車業界にとって新時代の到来を告げるシグナルとなる。マスクCEOは「テスラにとって偉大な日だ。会社設立以来、ずっと取り組んできたことだ」と語った。
(2017/8/1 17:30)