- トップ
- ひと カイシャ 交差点
- 記事詳細
(2024/11/18 05:00)
自分の音を突き詰める
(総合1から続く)昔から音楽が好きで音に関わる仕事がしたいと思い、音響工学を学べる成蹊大学の理工学部システムデザイン学科に入学しました。大学では機械系の振動制御などを学び、研究で使用した数値解析ソフトウエアといったツールは入社して以降、今でも利用しています。
2017年に入社し、初めは自動車メーカー向けの車載デバイスの機構設計に約2年間携わりました。新価値提案関連の部署に移った際に、私にとって音づくりの師匠となるサウンドデザイナーと出会う機会がありました。多様な製品の音を作られていて、自分がやりたいことはこれだと感じました。これを機に音機能ソフト分野の開発を担う部署に配属となりました。
現在は技術開発本部で、車載機器向けを中心にサウンドデザインと音機能の先行開発に携わっています。これまでの業務は量産製品を取り扱うのではなく、製品に搭載するための機能の先行開発や検討をすることが多かったです。そんな中で、音声で操作できる車載機器「NP1(エヌピーワン)」を初めて量産製品として担当し、起動音や操作音などを製作しました。ドライバーへの警告音、おすすめ情報を伝達する音など、音にもさまざまな種類があります。短くて単純な音だからこそ人が聞いてイメージできるように音を製作することは苦労しましたが、自分が担当して初めて世に出たものなので達成感がありました。サウンドデザイナーとして突き詰めていき、将来的に「この音がパイオニアの音だね」と誰しもが思うような音を作っていきたいです。
車を見ることが好きで、モータースポーツを月に1回、現地観戦します。(文=間瀬はるか、写真=森住貴弘)
◇川越事業所 技術開発本部 ハード開発統括グループ 第1ハード設計部サウンド2課 サウンドデザイナー 石黒留衣 (いしぐろ・るい)さん
(2024/11/18 05:00)