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[ 科学技術・大学 ]
(2017/8/22 05:00)
【名古屋】豊橋技術科学大学の後藤太一助教らは、磁石の波である「スピン波」によって論理演算できる回路デバイスを開発した。スピン波を強め合ったり、弱め合ったりする位相干渉で演算素子を実現した。回路形状を制御してデバイス化した。デバイスを微細化や多段化すれば電流を流さないため、発熱が少なく処理性能の高いコンピューターの開発につながる。
絶縁体である磁性ガーネットの膜をフォーク型に加工し、三つの枝からスピン波を入力後に接続点で位相干渉させた。幹の部分に結果を出力する仕組み。二つの入力がある時、二つとも「1」なら出力が「0」、片方が「0」なら出力が「1」となる「否定論理積」での演算素子とした。
導波路を金膜で覆ってスピン波線の幅を狭くすることで、単一波長のスピン波だけ伝わり、信号処理に不要なスピン波の発生を抑えることに成功した。急激なスピン波の増加や位相干渉の乱れを防ぐ構造でデバイスを設計した。
(2017/8/22 05:00)
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