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[ 科学技術・大学 ]
(2017/9/1 05:00)
京都大学大学院薬学研究科の掛谷秀昭教授と同医学研究科の金井雅史准教授らは、セラバイオファーマ(東京都千代田区)と連携し、血中濃度を上げやすい水溶性のクルクミン「クルクミンモノグルクロニド」(CMG)を開発した。投与後に生体内の代謝作用で効果を発揮するプロドラッグ型。高い抗腫瘍作用があり、抗がん剤での実用化が期待できる。
クルクミンは、ウコンなどに含まれるポリフェノール化合物。医薬品として期待できる多様な生理作用を持つが、消化管から吸収されにくいのが課題だった。
研究グループは、クルクミンを経口投与する際の生体内代謝物を解析し、血中で検出したCMGに注目。人工合成したCMGをラットに静脈投与することで、経口投与時と比べてクルクミン血中濃度を高められることを確認した。ヒトの結腸腺がん細胞を移植したマウスに対し、CMGを静脈投与すれば、腫瘍の体積増加が抑えられたという。研究が進めば、体重減少や肝障害などを伴わず、安全性の高い抗がん剤の開発が見込める。
(2017/9/1 05:00)
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