- トップ
- 科学技術・大学ニュース
- 記事詳細
[ 科学技術・大学 ]
(2017/9/8 05:00)
ラ・プロンジェ深海工学会(代表理事=浦環九州工業大学特別教授)は7日、1946年に長崎県の五島列島沖合に海没処分された第2次世界大戦時の旧日本海軍の潜水艦24隻の艦を特定したと発表した。8月22―26日に遠隔操作型無人潜水機(ROV)やソナー(水中音波探査機)を利用し水深200メートルの場所を調査。得られた画像の特徴から艦を割り出した。
浦代表理事は「形状のデータや写真から潜水艦とその現場をコンピューター上に3次元で再構成し、バーチャル(仮想)の記念碑を構築したい」と今後の展望について語った。
調査する中で、戦時中に米海軍重巡洋艦「インディアナポリス」を回天特別攻撃隊の攻撃で沈没させた「伊号58潜水艦」(伊58)が船尾を上にして海底に斜めに突き刺さっていることを明らかにした。浦代表理事は「今の科学技術につながるような歴史を考える際に戦争で残った実物を公開することが必要。戦争のない平和な世界を作るために貢献したい」と研究の意義を強調した。
(2017/9/8 05:00)