[ 機械 ]
(2017/9/20 05:00)
【独ハノーバー=六笠友和】DMG森精機や独カールツァイス、独デュルなどは、産業用IoT(モノのインターネット)プラットフォーム(基盤)の提供を10月に始める。5社でドイツに合弁会社「ADAMOS」(アダモス)を設立した。メーカーに関わらず機械やソフトウエアをつなげられるオープンな基盤にした。順次、機械や装置メーカーへアダモスへの参加を呼びかける。IoT基盤は中小企業の工場を中心に提供する。
アダモスには香港ASMパシフィックテクノロジー、独ソフトウエアAGも参加する。提供する産業用IoT基盤は、工場にある複数メーカーの工作機械や周辺装置、測定機器、統合業務パッケージ(ERP)などをつなぐ。集めたデータをクラウド環境ではなく、工場内で解析する。
保守や生産の計画の精度向上、生産最適化に活用する。セキュリティーに配慮した専用の接続機器を用いる。価格は中小企業が導入しやすい水準に抑える。ドイツや英国、米国などの企業が導入を予定している。
提供するIoT基盤は、数値制御(NC)装置メーカーが提案する基盤とは競合せず、補完関係が成り立つとみている。アダモスに参加しないメーカーの装置もつなげられるが、参加することでユーザーはより詳細なデータを把握できるようになる。
アダモスは当初200人規模で事業を始める。すでに大手を含めた複数の機械メーカーなどから参加の打診があるという。
(2017/9/20 05:00)