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[ 医療・健康・食品 ]
(2017/10/16 05:00)
味の素は、血液中のアミノ酸を測定することで、4年以内の糖尿病発症予測ができる検査技術「AILS」を開発した。血漿(けっしょう)中のアミノ酸濃度を統計解析し、発症リスクを3段階に分けて診断する。同社開発のアミノ酸を使ったがんスクリーニング検査とセットで、11月下旬より導入した医療機関で検査を始める。生活習慣病の予防や、食生活指導へ活用される。
糖尿病と診断されていない7703人分の血漿に含まれる6種類のアミノ酸濃度を測定し、糖尿病発症リスクを算出する式に当てはめた。その結果、4年以内に糖尿病を発症した人は、アミノ酸のバランスが健康な人と異なることが分かった。具体的には糖尿病発症リスクが高い人は、健康な人と比較してアミノ酸のグリシンが低く、一方アラニンやバリンなどが高くなるという特徴があった。
アミノ酸濃度やバランスの特徴などをもとに、リスクが低い方からA、B、Cの3段階に分けると、発症リスクが最も高いCはAと比較して4年後の糖尿病の発症率が16・7倍。
さらに、10種類のアミノ酸の数値を使って、低アミノ酸栄養の指標としても活用する。AILSの結果と組み合わせることで、糖尿病と低アミノ酸栄養を予防するような食事を提案し、生活指導に利用する。低アミノ酸栄養は、たんぱく質摂取量が低下する高齢者などに多く、骨や筋肉の衰えで日常生活が困難になる「ロコモティブシンドローム」の原因として問題視されている。
(2017/10/16 05:00)
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