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(2017/10/17 05:00)
■アクセスランキング・ベスト10(10/9~10/15)
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8位 神鋼、アルミ・銅製品の検査データ改ざん-MRJ側「影響なし」
9位 パナソニック、欧州の冷蔵庫・洗濯機撤退 現地シェア取れず
10位 【電子版】欧州全域でリチウム電池製造連携へ、ドイツが企業連合創設に意欲-テスラ・パナ追撃
■解説:深層断面/なぜ減らぬ?企業の不祥事−神鋼、製品検査データ改ざん(10/11)
神戸製鋼所という日本を代表する大企業の永年にわたる不正が発覚し、日本のモノづくりに暗い影を投げかけている。製品データ改ざんの対象品目も日を追うごとに広がりを見せ、これだけでも病根の根深さをうかがわせる。しかも、その直前には日産自動車の国内工場で無資格の従業員が完成車検査を行っていた問題が表面化したばかり。「影響は出ていない」「法律に触れていない」からといって、こうした信義違反は「問題なし」では済まされない。
誰もが知っているように信頼やブランドを築くには並々ならぬ労力や時間が必要になるのに対して、信頼は一晩で失墜する。信頼こそ資本主義やビジネスを成り立たせるための根幹であり、製造業でのサプライチェーンは単に製品を次の顧客に納入するだけではなく、信頼のたすきをつなげていく行為でもある。そして、信頼と裏表の関係にあるのがメーカーとしての矜持や誇りであろう。日本の製造業では「現場主義」が根強いが、昨今はこうした矜持や誇りがすっぽり抜け落ちて、経営のための数字合わせに追われているのだろうか。
永続的に顧客の信頼を勝ち得るには何が必要か。現場は現場の、経営者たるトップマネジメントはマネジメントの原点にいま一度立ち返る必要がある。
(2017/10/17 05:00)