[ 政治・経済 ]
(2017/10/22 23:00)
第48回衆院選は22日、投開票された。自民党は小選挙区、比例代表ともに好調で、公明党と合わせ、安定的な国会運営が可能な「絶対安定多数」の261議席を確保する見通し。これにより、安倍晋三首相(自民党総裁)の続投が固まった。一方、立憲民主党は野党第1党をうかがう勢い。希望の党は伸び悩んでいる。自公両党に希望や日本維新の会を加えた憲法改正に前向きな勢力は、国会発議に必要な3分の2(310議席)を超えるのが確実な情勢だ。
選挙戦は2012年12月の政権復帰以来、5年近くに及ぶ首相の政権運営の評価が最大の争点となり、野党各党は「安倍1強」からの転換を訴えた。
自民党の二階俊博幹事長はNHKの番組で、選挙結果について「安倍首相に対する信任は十分頂戴した」と強調。来年9月の党総裁選での安倍氏3選にも支持を表明した。
希望の小池百合子代表(東京都知事)は訪問先のパリで、「厳しい結果だ。自分の言動で不快な思いを抱かせたことは申し訳ない」と記者団に語った。自身の進退については「責任を持って党の運営を進めたい」と述べ、代表職にとどまる意向を示した。
自民党の公示前勢力は290議席。小選挙区で136議席を確保し、さらに上積みする見通し。比例代表では45議席を確実にし、60議席台後半をうかがう。
公示前15議席の立憲は都市部を中心に健闘。既に22議席を確保しており、50議席超をうかがう。一方、希望が確保した議席は16議席にとどまる。小池氏のお膝元である東京の選挙区でも、まだ議席を得られておらず、公示前勢力(57議席)を維持できるかは微妙だ。
公明党は選挙区で5議席、比例で8議席をそれぞれ確保。ただ、公示前の34議席には届かない可能性がある。政権批判票を立憲に奪われて埋没した形の共産党は公示前勢力(21議席)から後退しそうだ。
維新は公示前の14議席前後の見通し。社民党は選挙区で1議席を守り、公示前の2議席確保を目指す。衆院に議席のなかった日本のこころは議席に届かない見通しだ。立憲、希望のどちらにも加わらなかった民進党出身者ら無所属議員も13人が選挙区で当選を確実にした。(時事)
(2017/10/22 23:00)