[ 自動車・輸送機 ]

アイシン精機、HV・PHV用変速機 18年度に新型量産

(2017/10/31 05:00)

  • 来年度から量産するHV、PHV向けの「ワンモーターハイブリッドトランスミッション」

【名古屋】アイシン精機は2018年度中に、ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)向け新型変速機を量産する。自動変速機(AT)とモーター一つを組み合わせた製品で、モーターを二つ使う既存のHV用変速機より高速走行時の燃費が良く、簡素な構造。欧州や中国がエンジン搭載車の規制に動くが、同社は電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)への市場移行期に、HVやPHVが主流になるとみて、新モデルを市場投入する。

新型変速機「ワンモーターハイブリッドトランスミッション」はグループ会社で、AT最大手のアイシン・エィ・ダブリュ(AW)が中心に開発して生産する。既存のATの一部分にモーターとクラッチを配置し、エンジンと変速機をクラッチで切り離すことでモーター走行する。生産規模は明らかにしていない。従来のATの生産設備を活用できるため、新規の設備投資は比較的少ないという。

トヨタ自動車がアイシングループと共同で手がける既存のHV用変速機はモーターを二つ使う。HVシステムとしてはエンジンとモーターの両方を駆動力に使えるほか、モーター走行時も発電できるなどの利点がある。

一方、新たに量産するモーター一つのタイプは既存のATと組み合わせるシンプルな構造。車メーカーは既存車の設計を大きく変えることなく、HVシステムを搭載できる。

ATは足元では世界的な需要拡大が続いており、18年3月期に980万台の販売を見込む。ただ中長期では欧州や中国を筆頭にATを使わないEVへの需要シフトが予測され、AT需要は「20―22年頃にピークを迎える」(アイシン精機幹部)見通しだ。EVやFCVへの市場移行期はHVやPHVが主流になるとみて、中核部品を拡販する。

アイシンはアイシンAWを含むグループ全体で電動化への対応を推進。EV向けにも使える電気式の四輪駆動(4WD)駆動ユニットやEV用モーターなども開発している。

(2017/10/31 05:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

ゴム補強繊維の接着技術

ゴム補強繊維の接着技術

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン