[ 政治・経済 ]
(2017/11/11 05:00)
【ダナン時事】アジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が10日夜(日本時間同)、ベトナム中部のダナンで開幕した。米国のトランプ政権が自国に有利な交渉を進めやすい2国間の通商関係を重視する中、米を含むアジア太平洋の加盟国・地域が貿易自由化の推進で協調姿勢を示せるかが焦点となる。11日に討議の成果をまとめた首脳宣言を採択し、閉幕する。
日本は9日、環太平洋連携協定(TPP)の署名11カ国が、離脱した米国を除く新協定をめぐる閣僚会合で大筋合意に達したと発表した。安倍晋三首相はAPECの討議で、各国・地域が貿易自由化の推進で連携するよう訴える見通しだ。保護主義的な言動が目立つトランプ大統領が、通商問題でどんな発言をするかが注目される。
8日開かれたAPEC閣僚会議では、自国第一主義を掲げる米国が、多国間の枠組みによる貿易自由化の重要性を強調する日本やオーストラリアなどと対立。声明のとりまとめで意見集約が難航し、討議を1日延長した。
首脳会議ではこのほか、アジア太平洋地域の持続的な経済発展に向けた成長戦略やAPECの将来像なども話し合う。
(2017/11/11 05:00)