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[ エレクトロニクス ]
(2017/11/14 05:00)
半導体大手の米クアルコムは13日、同社の取締役会が全会一致で同業のブロードコムによる1050億ドル(約12兆円)の買収提案を拒否する決定を下したと発表した。
同社のポール・ジェイコブズ会長兼取締役会議長は声明で、「(買収提案の内容は)モバイル技術でリーダー的な立場にあり、今後も成長が期待できるクアルコムの価値を著しく低く見積もっている」とその理由を説明。株主の利益につながらないと判断したという。
スティーブ・モレンコフCEOも「半導体業界でモバイル、IoT、自動車、エッジコンピューティング、そしてネットワーキングの領域で優れた企業は他にない」と断言。その上で、「我々はこうした魅力的な分野で成長を続け、第5世代移動通信システム(5G)への移行をリードすることで、株主に対し大きな価値を作り出す能力があると確信している」と将来性を強調し、同社を過小評価した買収提案を拒否するよう株主に促している。
一方、ロイターなどの報道によれば、ブロードコムのホック・タンCEOは、クアルコムが買収提案を拒否する場合、委任状争奪戦に持ち込んで株主総会で両社統合のメリットを株主に直接訴えかける方針であるほか、買収金額積み増しの可能性も検討しているという。
(2017/11/14 05:00)