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[ エレクトロニクス ]
(2017/11/19 22:00)
東芝は19日、約6000億円の第三者割当増資を12月5日に実施すると発表した。来年3月末までに半導体子会社「東芝メモリ」を売却できない場合に備え、資本増強を図る。これにより、上場廃止となる2期連続の債務超過を回避できる公算だ。新株式は1株262円80銭で発行し、いわゆる「物言う株主」を含む海外の数十のファンドなどを引受先とする。
東芝は増資で調達した資金で、米原発会社ウェスチングハウス(WH)の経営破綻に伴い、親会社として米電力会社への保証金を支払うとともに、WH関連の債権などを売却する。東芝は今回の措置で「上場廃止の可能性をできる限り排除できる」と説明している。
一方、増資の引受先には、旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンドで筆頭株主のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントなど「物言う株主」も複数含まれる。発行価格は直近1カ月の株価から17.5%安く、現在の発行済み株式総数の5割超に当たる大量の新株を発行するため、株価への下押し圧力は極めて大きい。既存の株主から強い批判が出る恐れがある。(時事)
(2017/11/19 22:00)