- トップ
- 商社・流通・サービスニュース
- 記事詳細
[ 商社・流通・サービス ]
(2017/11/27 13:00)
社員教育に活用、日本で走行目指す
東京メトロは27日、1957年に丸ノ内線でデビューし、東京と南米の地下鉄を約60年間走り続けた車両「500形」を都内の車両基地で報道機関に公開した。昨年7月にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスから里帰りした車両を補修した。電車の寿命は50年とされ、「還暦」を迎えるのは珍しいという。
500形は赤色の車体側面に白とシルバーのラインが入ったデザイン。丸ノ内線が開業した3年後の57年11月に登場し、96年に引退。110両がアルゼンチンに譲渡された。ブエノスアイレスの地下鉄では今も一部が現役で走っているが、引退した4両を日本に移送した。
メトロによると、里帰りした当初、車両はさびだらけでペンキの落書きがひどかった。さびとペンキを落とすことから始め、台車も含めて全てを補修。塗装をし直し、3両を①デビュー時②引退時③アルゼンチン時代―の仕様に再現した。500形を含む車両の一般見学会を来月10日に開くが、予想以上の応募があり、倍率は10倍を超えた。
里帰りの主目的は若い人に技術を伝えるためだ。コンピューターによる制御が主流の現在と比べ、昔の車両は構造がシンプルなため、教育に適しているという。今後も補修を続け、再び日本のレールを走らせることを目指している。(時事)
(2017/11/27 13:00)