[ 政治・経済 ]
(2017/12/1 12:30)
皇室会議で決定、25年ぶり開催
天皇陛下が退位される日程をめぐり、皇室会議が1日午前、宮内庁特別会議室で開かれ、陛下が2019年4月30日に退位し、皇太子さまが同年5月1日に新天皇に即位される日程が決まった。政府は8日にも閣議決定する。改元は新天皇即位に合わせて5月1日に行われる。
皇室会議後、安倍晋三首相が官邸で記者団に退位日を説明し、「天皇陛下のご退位は約200年ぶりのことで、憲政史上初めての事柄だ。皇位の継承に向けて大きく前進したことに深い感慨を覚えている」と述べた。「天皇陛下のご退位と皇太子殿下のご即位が国民の祝福の中で、つつがなく行われるよう全力を尽くす」とも語った。
皇室の重要事項を審議する皇室会議の開催は、皇太子夫妻の婚姻を決めた1993年1月19日以来で約25年ぶり。6月に成立した退位を可能にする特例法は、退位日決定の前に皇室会議で意見聴取することを義務付けており、議長を務める首相が招集した。
会議は非公開で1時間あまり行われた。首相が席上、退位日について皇族代表の2人や衆参正副議長、最高裁長官らから意見を聴取した後、「19年4月30日退位」とする案を示し、採決は行わず集約した。会議後、首相は天皇陛下に内奏し、その後、記者団の取材に応じた。
政府は退位日として19年3月31日も検討したが、会議に陪席した菅義偉官房長官は記者会見で、年度替わりの時期は転居が多く、与野党が対立する統一地方選が19年4月に予定されていることを指摘。4月30日に関しては「4月29日の昭和の日に次いで、退位、即位を実施することにより、改めてわが国の営みを振り返り、決意を新たにすることができる」と説明した。
(2017/12/1 12:30)