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[ 科学技術・大学 ]
(2017/12/5 05:00)
慶応義塾大学理工学部の大西公平教授と医学部の和田則仁専任講師らは、体内の構造に合わせて柔軟に曲がる手術用かん子を使う「軟性内視鏡手術システム」を開発した。体に傷をつけず、低侵襲な手術が可能になる。さらに、力触覚を伝える「ハプティクス技術」を組み合わせ、臓器をつかんだ感覚などを手元に伝えられるかん子の実用化も目指す。
かん子は、刃のないはさみのような形状をした手術用の器具。持ち手を開閉して操作し、組織や血管などをつかんだり引っ張ったりする。一般的なかん子は、持ち手から先端までの距離が長く直線的な構造をしている。このため、例えば食道の手術のために片方の肺をつぶしてしまうなど、侵襲性が高くなる懸念があった。
開発したかん子は、持ち手から先端までの部分がやわらかい素材でできているため、体内で自在に形状を曲げられる。食道や胃、大腸などに処置をする場合、内視鏡のように口や肛門からかん子を体内に入れ...
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(2017/12/5 05:00)
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