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[ 科学技術・大学 ]
(2017/12/12 10:30)
火星探査も視野
(ブルームバーグ)トランプ米大統領は11日、米航空宇宙局(NASA)に対し、将来の火星探査に向け宇宙飛行士を再び月に着陸させることを命じる大統領令を発令した。この大統領令はオバマ前大統領が2010年に公表した文書を一段落だけ差し替えたもので、目標達成期限が削除され、短期的目標としての月への有人飛行が復活した。
トランプ大統領は大統領令の署名式で、「これは将来を鼓舞し、宇宙における米国の誇り高い使命の復活に向けた大きな一歩だ」とし、「宇宙は軍事面も含め非常に多くの応用と関係しており、米国はリーダーであり続ける」と表明した。
ギドリー大統領副報道官は発表資料で、この新方針はトランプ大統領が今年メンバーを指名したホワイトハウスの諮問機関、国家宇宙会議の勧告を反映していると説明した。
ホワイトハウスはNASAが有人月面着陸を再開する資金源や、現行プログラムが削減されるかどうかについて詳細を明らかにしなかった。
トランプ大統領は9月、次期NASA長官にブライデンスタイン下院議員(共和、オクラホマ州)を指名。指名が承認されればNASA初の公選長官となる同氏は、イーロン・マスク氏率いる宇宙開発ベンチャー企業、米スペースXなど民間企業をNASAの業務に参加させることを主張してきた。
スペースXはNASAや商業衛星運用会社、米軍などの委託でロケット打ち上げを行っている。マスク氏(46)はトランプ大統領の初期の諮問会議メンバーだったが、大統領がパリ協定離脱を決めた後、6月に政権を離れた。
(2017/12/12 10:30)