[ ICT ]
(2017/12/17 13:30)
(ブルームバーグ)アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の中国市場でのシェアを奪った同国の主要スマホメーカー2社が、アップルの本拠地である米国市場に攻め入る。
中国スマホ1位の華為技術とそのライバル企業の小米は、来年にも米消費者向けに旗艦モデルを販売する方向で米通信業者と協議中だと、事情に詳しい関係者が明かした。非公開情報だとして匿名で語った同関係者によると、協議相手にはAT&Tやベライゾン・コミュニケーションズが含まれている。まだ流動的で、合意が成立しない可能性もあると関係者は話した。
米市場に主要な中国スマホメーカーが本格参入となれば、首位を走るアップルへの影響は大きい。かつて米通信各社は販売奨励金でアイフォーンを支えたものだが、そうした仕組みはもはや存在しない。
華為技術は米市場で旗艦モデル「メイト9」をアマゾン・ドット・コムなどの電子商取引サイトを通じて販売しようと既に試みているが、通信業者と直接組めれば、小売店販売のほか、こうした業者のウェブサイトやテレビコマーシャルなどを通じて存在感を高められる。
小米の幹部、王翔氏は2年以内の米市場上陸を目指しているが、通信業者ごとの仕様取り組みは時間がかかると述べたほか、スマホ投入の前にブランド力向上とフィトネストラッカーや掃除機などを販売する目的で米国に小売店をオープンさせることも検討中だと付け加えた。これら製品は同国でオンラインでは販売されている。ベライゾンやAT&T、華為技術はコメントを控えた。
中国市場はアップルにとって最重要市場の一つだが、ここ数年はシェアが低下。IDCの11月の試算によると、アップルの7-9月の中国出荷台数は880万台にとどまり、同国スマホ市場でのシェアは8%未満。合わせて33%を超える華為技術と小米に大きく後れを取っている。
(2017/12/17 13:30)