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[ 建設・住宅・生活 ]
(2017/12/19 10:30)
自主申告で課徴金免除狙う?
リニア中央新幹線工事をめぐる談合事件で、大手ゼネコン大林組(東京)の担当者らが東京地検特捜部の事情聴取に対し、大手4社による受注調整を認めたことが19日、関係者への取材で分かった。特捜部と合同で捜査する公正取引委員会にも違反を自主申告しており、課徴金の免除などを狙ったとみられる。
特捜部と公取委は同日、独禁法違反(不当な取引制限)容疑で大成建設と大林組(いずれも東京)を家宅捜索した。18日の捜索で鹿島と清水建設から押収した資料の分析も進め、談合の実態解明を急ぐ。
大林組が申請した課徴金減免制度では、独禁法違反で調査を受ける前に談合への関与を最初に申告すれば、課徴金全額と刑事告発を免れる。2番目以降でも最大5社までが課徴金減額の対象となる。
関係者によると、4社の担当者らは、JR東海が事業主体となっているリニア中央新幹線の関連工事の入札について事前に話し合うなどし、受注予定の会社を決めるなどした疑いが持たれている。
大林組側は当局に対し、こうした不正を認める説明をしたとみられる。取材に対し、同社は「(自主申告については)ノーコメント。捜査には全面的に協力する」としている。
また、一般社団法人日本建設業連合会(日建連)の部会が月に1度開かれ、4社の担当者らが顔を合わせていたことも分かった。出身大学の同級生や先輩・後輩といった関係から、既に顔見知りの場合もあるが、会合を通じて親交を深めていった可能性があるという。
特捜部は、こうした機会が談合につながった可能性もあるとみて、担当者らから事情を聴くなどして詳しい経緯を調べている。
大成建設の話 捜索を受けているのは事実。全面的に協力する。(時事)
(2017/12/19 10:30)