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[ 科学技術・大学 ]
(2017/12/19 18:00)
国際宇宙ステーション(ISS)(JAXA提供)
【モスクワ時事】金井宣茂さん(41)ら日米ロ3カ国の宇宙飛行士が搭乗するロシアのソユーズ宇宙船が19日午前11時39分(日本時間同日午後5時39分)、国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングした。約2時間後にハッチが開いて金井さんらがISSに入り、来年6月まで約半年間の滞在が始まる。
金井さんらは到着後、モスクワ郊外の管制センターにいる関係者らと交信する予定。
ソユーズは17日にカザフスタン・バイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。2013年から原則として約6時間でISSに到着する方法が使われているが、今回は直前に前の長期滞在クルーの帰還や米無人貨物船の到着などがあり、軌道調整の関係で以前と同じ2日間の飛行となった。
金井さんは来年6月3日まで滞在し、マウスの長期飼育やたんぱく質の結晶成長など、さまざまな実験を手掛ける。日本人のISS長期滞在は09年の若田光一さん以降8回目。(時事)
宇宙から「返信」も? SNS活用
国際宇宙ステーション(ISS)で長期滞在に臨む金井宣茂さん(41)は、ツイッターなどインターネット交流サイト(SNS)を使った情報発信にも積極的。これまでの一方通行的な使い方だけでなく、一般からの質問に直接答えるなど、双方向性を生かしている。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙飛行士のツイッター利用は、2009年10月の野口聡一さん(52)が最初。野口さんは同年12月から約半年間滞在したが、この間にISSのネット接続環境が改善され、宇宙からの写真付きツイートなども、比較的自由にできるようになった。
金井宣茂さんらが搭乗し、国際宇宙ステーション(右上)にドッキングするソユーズ宇宙船(NASAテレビより、時事)
15年7月から長期滞在した油井亀美也さん(47)は、滞在期間中480回もツイート。大西卓哉さん(41)は字数制限(140字)のあるツイッターではなく、「グーグル+(プラス)」でISSでの生活を詳しく報告するなどSNS利用は広がったが、これまでは一方通行的な使い方が主だった。
金井さんは質問募集を事前に告知し、ハッシュタグ(検索しやすくなる目印)「#金井に質問」を付けて寄せられた質問に一つ一つ直接回答するなど、積極的に対話。「宇宙を応援してくださる方と、直接コミュニケーションを取るのは重要だと思っている」と説明する。
「今ISSで何があるか、何が面白いのかを自分の言葉で伝えることに意義がある」と滞在中の発信にも意欲を示す。宇宙からの「返信」の可能性について、金井さんは「ぜひやりたいが、通信状態もあるので…。どうリクエストに応えるかは、検討して対応したい」と前向きに考えている。(時事)
■JAXAライブ中継
【入室生中継】金井宣茂宇宙飛行士 ソユーズ宇宙船(53S/MS-07)
ハッチオープン・交信イベントライブ中継(JAXA)
■NASA TV(NASA公式サイトへ)
(2017/12/19 18:00)