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[ 化学・金属・繊維 ]
(2017/12/26 05:00)
神戸製鋼所、三菱マテリアル、東レといずれも日本を代表する素材メーカーや、その子会社で立て続けに発覚した検査データの改ざん問題は、産業界に大きな衝撃を与えた。素材に対する信頼が揺らげば、最終製品の信頼性も損なわれる。素材各社の不正行為は、日本のモノづくり全体の危機を意味する。不正はなぜ起きたのか、不正の根絶に向けて日本企業はどう取り組むべきかを検証する。
【わずかな差】
各社の問題に共通するのは、顧客が求める規格や仕様との差がごくわずかならば、最終製品の性能を損ねることはなく、文句を言われる心配もないとの判断だ。自動車タイヤの補強材を製造する東レの子会社では、タイヤメーカーが定めた規格値と検査値の差が1%にも満たないため、性能面で実質的な違いはないと自主判断し、品質保証担当者が検査値を書き換えていた。
最終製品メーカーは...
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(2017/12/26 05:00)
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