[ ICT ]
(2017/12/26 10:30)
(ブルームバーグ)アップルにとって今年は楽しいクリスマスではないようだ。
「iPhone(アイフォーン)X」の来年1-3月(第1四半期)の出荷予想を複数のアナリストが引き下げたからだ。ホリデーシーズン終盤に需要の弱さの兆しが見られたのが要因。
国金証券のアナリスト、 張斌氏は25日のリポートで、1-3月の出荷台数が自身の従来予想より1000万台少ない3500万台にとどまる可能性があると指摘。「需要の第一波が満たされた後、市場はアイフォーンXの高価格が第1四半期の需要を減退させると懸念している」と分析した。
米調査会社JLウォーレン・キャピタルは22日の顧客向けリポートで、2018年1-3月の出荷台数は今年10-12月の3000万台から2500万台に減少すると予想。「アイフォーンXの高価格と興味深いイノベーションの欠如による需要の弱さ」を反映する数字だとし、「悪いニュースは、大々的な宣伝がアイフォーンXの世界需要の押し上げにつながらなかったことだ」と指摘した。
アップルは発火による「ギャラクシーノート7」のリコールから急速に立ち直りつつある韓国サムスン電子の新たな挑戦に見舞われているほか、華為技術(ファーウェイ)やオッポ(OPPO)、小米(シャオミ)などの中国メーカーによって中国やインドなどの新興市場で潜在顧客層が浸食されている。
台湾紙の経済日報は、アップルが18年1-3月のアイフォーンX販売見通しを従来の5000万台から3000万台に引き下げたと、サプライチェーンの複数の関係者の話を基に報じた。同紙によると、フォックスコンの鄭州工場は労働者の募集を停止したという。この報道を受け、25日のアジア株式市場ではアップルのサプライヤー企業の株価が軒並み下落した。
アップルの担当者は委託生産についてコメントを控えた。フォックスコンは、こうしたことについては会社方針によりコメントできないと電子メールで説明した。
原題: Analysts Cut IPhone X Shipment Forecasts, Citing Lukewarm Demand(抜粋)
(2017/12/26 10:30)