[ 政治・経済 ]
(2018/1/3 12:30)
【ワシントン時事】トランプ米大統領は2日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が新年の辞で「核のボタンが机の上にいつもある」と述べたことを受け、「私にも核のボタンがあることを誰か彼に教えてくれないか」とツイッターに投稿した。米国として、脅しには屈しない姿勢を示す狙いとみられる。
トランプ氏は「(米国の核は)彼のものよりずっと大きく、より強力だ」と指摘、「私のボタンは(きちんと)作動する」と強調した。米政府は、金委員長が韓国との対話に前向きな姿勢を示したことについても、正面から取り合わない考えだ。
ヘイリー米国連大使は2日の記者会見で「あらゆる核兵器の廃棄に向けて何かしない限り、どんな話し合いも真剣に受け止めることはない」と強調。国務省のナウアート報道官も2日の会見で「どこまで話し合いに真剣なのか、大いに疑わしい」と否定的な見解を示した。
米国は引き続き経済制裁と外交面での孤立化を通じ、「最大限の圧力」をかける方針。一方で、南北対話については「韓国が北朝鮮との対話を望んでいるのなら、それは彼らの選択だ」(ナウアート氏)と距離を置きつつ、反対はしない姿勢を見せた。
韓国の文在寅政権が南北高官会談を提案したことも踏まえ、対話機運の高まりで米韓の温度差が強調されることを回避する思惑もあるとみられる。サンダース大統領報道官は2日の会見で「韓国との同盟・友好関係は引き続き強固で、一体となった対応について緊密に連絡を取っている」と強調した。
(2018/1/3 12:30)