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(2018/1/23 05:00)
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2位 量子コンピューティング拠点、慶大が4月新設 「IBM Q」に直接アクセス
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■解説:量子コンピューティング拠点、慶大が4月新設 「IBM Q」に直接アクセス(1/17)
かつてのコンピューターの巨人、米IBMが現在強みを持つ分野を挙げるとすれば、「ワトソン」で知られる人工知能(AI)、分散型台帳技術のブロックチェーン、IoT(モノのインターネット)、アナリティクス、セキュリティー、半導体開発などだろうか。とりわけ超電導の量子プロセッサーを使ったゲート型量子コンピューターの研究開発では最先端を行き、商用利用を目指した汎用量子コンピューター「IBM Q」のクラウドサービスを開始している。
さらに昨年12月には、合計12の企業や研究機関がIBM Q活用の初期メンバーとなったイニシアチブ「IBM Qネットワーク」を設立。JPモルガン・チェース、ダイムラー、サムスン電子、バークレイズ、オークリッジ国立研究所、オックスフォード大学、メルボルン大学のほか、日本からはJSR、日立金属、本田技術研究所、長瀬産業、慶応大学が名を連ねる。当初は20量子ビットのマシンIBM Qシステムを提供し、IBMが試作に成功した50量子ビットの量子プロセッサー搭載マシンについても、近いうちに同ネットワークで使えるようにする予定だ。
ゲート型の量子コンピューターを巡ってはIBMのほか、グーグル、マイクロソフトも研究開発に力を入れ、インテルは1月に米ラスベガスで開催されたCESで49量子ビットの超電導量子プロセッサーの試験チップを開発したと発表。ほかに米リゲティ・コンピューティング(Rigetti Computing)などスタートアップの動向も注目される。開発競争が激しさを増す中、こうした大学や研究機関、ユーザーとの連携がどんどん進めば、かつて「夢のコンピューター」と言われた量子コンピューターの実用化も、案外近いかもしれない。
【IBM Qネットワークの説明動画(IBM提供)】
(2018/1/23 05:00)