[ ICT ]
(2018/1/30 12:30)
両社の統合が現すればテクノロジー業界で過去最大規模の案件となる。29日の米株式市場では、逆さ合併の報道によりヴイエムウェアの株価は急落した(ブルームバーグ)
上場子会社のヴイエムウェアが逆さ合併か
米デル・テクノロジーズのマイケル・デル最高経営責任者(CEO)は、創造的な企業構造や財務手法を数年にわたり試した結果、自身のテクノロジー帝国の構成要素を1つの公開企業の下にまとめる準備を整えつつあるようだ。
事情に詳しい複数の関係者によれば、デル創業者で資産家の同氏の最終目標は、デル・テクノロジーズと仮想化ソフトウエアメーカーのヴイエムウェアの2社が、多額の債務をうまく管理できるようにする構造をつくることだ。
デル自体の新規株式公開(IPO)以外の選択肢として有力視されているのは、両社を統合してデルの債務をヴイエムウェアのバランスシートに移すことで、ヴイエムウェアのフリーキャッシュフローを一部債務の返済に充てられるようにするという。
詳細が非公開であることを理由に匿名で語った関係者の話では、統合の場合、デルが親会社となる一方で、ヴイエムウェアの経営陣は留任する公算が大きい。取引の多くの部分はヴイエムウェアの株式で支払われる。デルはヴイエムウェアの議決権の約98%を握る。ヴイエムウェアの株価は昨年、59%上昇した。
ブルームバーグは先週、デルがIPOを含めて再上場のための複数の選択肢を検討中だと報じていた。ヴイエムウェアとの逆さ合併という形を取れば、デルには正式なIPOを経ることなく再上場を果たす道が開ける。
デルとヴイエムウェアの担当者はコメントを控えた。ヴイエムウェアが逆さ合併の形でデルを買収する可能性を検討しているとの関係者の話については、CNBCが先に伝えていた。(ブルームバーグ)
(2018/1/30 12:30)