- トップ
- 環境・エネルギーニュース
- 記事詳細
[ 環境・エネルギー ]
(2018/2/3 05:00)
コスモエネルギーホールディングスは2日、連結子会社の丸善石油化学(東京都中央区)の一部製品の検査で不適切な行為が発覚したと発表した。顧客との契約で決めた検査を行っていないのに出荷時の成績表に架空の数字を記入していた事例などが社内調査で見つかった。ただ、現時点で法令違反行為や安全性の問題は確認されていないという。
丸善石油化学が不適切な行為を確認した製品は基礎化学品のプロピレンやブタジエン、ベンゼン、化成品のメチルエチルケトンなど21品目で、全製品の3割弱に当たる。当該製品を出荷した可能性のある顧客数は121社で、2日時点で69社に説明済みだ。
具体的には顧客と契約で約束した試験・分析項目の一部について、実際は検査せずに成績表に過去の検査データなどを記入したり、取り決めた試験・分析の頻度を守らなかったりした。
同社・千葉工場(千葉県市原市)と四日市工場(三重県四日市市)の品質管理課が検査を担当していた。実施していなかった試験項目は担当者の手入力が多いという。1月30日以降は全ての試験・分析を行うよう是正した。
すでに同社内に外部弁護士を含む社内調査委員会を設置して原因を究明中だ。3月末までに調査を完了し、4月に再発防止策を策定する見通し。
2017年12月の経団連による自主点検要請を受けて、丸善石油化学も社内調査を実施した。18年1月5日に不適切な行為が発覚した。同社の鍋島勝社長は同日に初めて不適切な行為の存在を知ったという。
(2018/2/3 05:00)