[ 政治・経済 ]
(2018/2/4 07:00)
ハワイ沖でSM-3ブロックIAを発射する海上自衛隊の護衛艦「こんごう」(2007年、米海軍提供)
【ワシントン時事】米国防総省ミサイル防衛局は31日、ハワイ州で、日米両国が共同開発中の迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の迎撃実験を行ったと発表した。成否については言及を避けたが、複数の米メディアが「失敗した」と報じた。
SM3はハワイ・カウアイ島のミサイル施設から発射されたが、標的のミサイルを撃墜できなかったとみられる。SM3ブロック2Aの実験失敗は、昨年6月に次いで2回連続。同2月には成功していた。
日米両国は北朝鮮のミサイル開発に対抗するため、SM3ブロック2Aの開発を促進。海上自衛隊のイージス艦や陸上配備型システム「イージス・アショア」に配備される予定で、米国務省は今月、日本にミサイル4発などを総額1億3300万ドル(約145億円)で売却することを承認していた。
「失敗」認める―防衛相 新型SM3の計画変更せず
小野寺五典防衛相は2日の記者会見で、日米両国が共同開発中の新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の米ハワイ州での実験について、「迎撃できなかったと捉えている」と述べ、失敗だったことを認めた。その上で「改善する点があれば今後の生産過程に反映していくことは十分可能と考えている。取得計画の変更が必要になるとは考えていない」と語った。
同ミサイルについて、政府は2021年度に海上自衛隊イージス艦に搭載するほか、23年度導入を目指す陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」でも使用する方針。18年度予算案に取得費として440億円を計上した。(時事)
(2018/2/4 07:00)