[ 金融・商況 ]
(2018/2/8 21:30)
コインチェック本社が入るビル前に集まる報道陣(2日、東京・渋谷区=時事)
機密情報奪取目的か、警視庁がログ解析
約580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が取引所大手コインチェックから流出した問題で、同社の社内ネットワークに、流出の2-3日前、欧米のサーバーから不審なアクセスがあったことが8日、捜査関係者への取材で分かった。仮想通貨の送金に必要な情報を盗もうとした可能性もあり、警視庁は海外の捜査当局を通じて発信元の照会を依頼するなど、関連を調べている。
ネムの流出は1月26日未明に発生。外部からの不正アクセスによって複数回にわたり送金され、預かっていたネムがほぼ全額失われた。
捜査関係者によると、1月末に同社から提供を受けた外部からの接続記録を解析する過程で、欧米のサーバーから不審なアクセスが同月23-24日にかけて複数回あったことが確認されたという。同社は、送金に必要な「秘密鍵」と呼ばれる機密情報を管理しているといい、警視庁はこうした情報にアクセスがなかったかも調べている。
また、流出したネムについて、匿名性の高いインターネット空間「ダーク(闇)ウェブ」を通じ、他の仮想通貨に交換しようとする動きがあることも判明。警視庁も把握しており、発信者の特定を進めている。(時事)
(2018/2/8 21:30)