- トップ
- 自動車・輸送機ニュース
- 記事詳細
[ 自動車・輸送機 ]
(2018/2/15 05:00)
ホンダがベンチャー企業との協業を加速している。2015年に始めた協業推進活動「ホンダ・エクセラレーター」を従来の米国とイスラエルに加え、17年末には日本とドイツにも拡大。今後は中国にも展開する。ホンダの持つ車作りのノウハウとベンチャー企業ならではの革新性を融和させ、未来のホンダを支える先進的な車やサービスの開発につなげる。(土井俊)
◇ ◇
「スピード感を持って世の中を変えるチャレンジをするベンチャーと組み、顧客にいち早く新しい価値を提供する」。米子会社のホンダ・イノベーションズの杉本直樹最高経営責任者(CEO)は、同社で実施しているホンダ・エクセラレーターの意義をこう強調する。
同活動は、ホンダが革新的なアイデアを持つベンチャー企業に資金援助し、テスト用車両の提供、事業化に向けたアドバイスなどをするプログラム。人工知能(AI)やロボット、コネクテッドカー(つながる車)、車載アプリケーションなどの特定領域を対象に、3次元ディスプレーや光学式マイク技術を持つ企業などと開発を進めている。
活動の萌芽(ほうが)は見え始めている。運転者向けスマートフォン(スマホ)アプリを開発する米ドライブモード。同社のアプリは車とスマホを接続することで、電話やナビゲーション設定、音楽再生などスマホ内のアプリを運転者が音声で操作できる。指で操作した表示画面を音声で知らせてくれるため、運転中でも画面を見ずに安全に音楽やメッセージのやりとりを楽しめる。
ホンダとは、エクセラレーター活動を通じて15年6月に協業を開始。実車を使った実証などを重ねて実用化し、今では180カ国以上で利用されている。ホンダは現在、同アプリに対応したステアリングスイッチや、スマホ画面にリアカメラの映像を映す機能を開発中だ。スマホを介してさまざまな機能を車に付与できるアプリとして、新興国向け車両への採用を検討する。
自動運転やシェアリングなどの次世代技術の開発を巡り、自動車メーカーとベンチャー企業が連携する動きが世界的に広がっている。人々の車に対するニーズもさらに変化することが予想される。
杉本CEOは「我々が協業を通じて学び、自ら変わっていくことが最終的なゴール」と活動の真の狙いを話す。単なる新技術の獲得に止まらず、急激に変化するニーズに対応した製品開発のノウハウやビジネスモデルまで追求する構えだ。
(2018/2/15 05:00)
自動車のニュース一覧
- ダイキョーニシカワ、オイル濾過機を栃木で量産 月産能力15万個(18/02/15)
- VGJ、「パサート」4種投入 ターボディーゼルエンジン搭載(18/02/15)
- ホンダ、次世代技術開発でVB協業加速 運転者向けアプリ、新興国で採用検討(動画あり)(18/02/15)
- 寺方工作所、本社工場など増強 プレス部品の生産能力5割増(18/02/15)
- デンソー、コネクテッド関連拡充 ソフト開発会社に出資(18/02/15)
- ヤマハ発、電動2輪開発を加速 研究開発費に1000億円超(18/02/15)
- マブチモーター、ベトナムに分工場新設(18/02/15)
- タカタ製品の被害者補償、日米欧13社が1億ドル超拠出(18/02/15)
- BMWの世界販売、1月3.4%増(18/02/15)
- ダイハツ工業、シリオンを刷新(18/02/15)
- 経営ひと言/パイオニア・小谷進社長「人材獲得に苦心」(18/02/15)
- 住友ゴムの前12月期、増収減益 原材料高騰響く(18/02/15)