[ ICT ]
(2018/2/21 10:00)
(ブルームバーグ)北朝鮮のサイバースパイ部隊「死に神」(別称:Apt37)は世界的な脅威として浮上しつつあり、北朝鮮の軍事的、経済的利益のために朝鮮半島を優に超えるスパイ活動を行っていると、サイバーセキュリティー会社ファイア・アイが指摘した。
ファイア・アイの報告によると、この部隊は長年にわたり韓国をターゲットにしていたが、昨年から日本やベトナム、中東の標的に対して攻撃を開始。今や電子機器や航空宇宙、自動車、健康医療などさまざまな産業に侵入しているという。
北朝鮮と関連のあるハッカー集団は2014年にソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントからデータを流出させた「ラザルス」などが知られており、その数は増えている。ファイア・アイによると、「死に神」は遅くとも2012年には活動を活発化させていた。その手口は秘密情報を盗むマルウエアが仕組まれた電子メールを送りつけるケースが多いという。
同社は攻撃を受けた対象について、北朝鮮で事業を展開する中東の通信会社や日本を拠点とする国連グループの事業体、ベトナム企業の幹部などとしたが、具体的な名称は明らかにしなかった。
ファイア・アイのインテリジェンス担当ディレクター、ヨン・フルトクビスト氏は電話で「この部隊は長い間、監視の網にかからないよう目立った活動を控えていた」と述べた。だが「死に神」に所属するとみられる開発者が誤って漏らした北朝鮮のIPアドレスから存在が明らかになったとし、この部隊がどの程度の規模なのかは不明だと続けた。
原題: North Korea Hacker Unit ‘Reaper’ Now Global Threat, FireEye Says(抜粋)
(2018/2/21 10:00)