[ 政治・経済 ]

【電子版】EU、3600億円規模の対米報復検討 「リーバイス」も標的

(2018/3/4 15:00)

対米報復の検討対象にはハーレーダビッドソンのバイクやリーバイスのジーンズが含まれるという(ブルームバーグ)対米報復の検討対象にはハーレーダビッドソンのバイクやリーバイスのジーンズが含まれるという(ブルームバーグ)

 【ブリュッセル時事】トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を発動する意向を表明した問題で、欧州連合(EU)が28億ユーロ(約3600億円)規模の米国からの輸入製品に関税を課す報復措置を検討していることが分かった。EU筋が2日、明らかにした。

 これに関連しユンケル欧州委員長は同日、ドイツで記者団に対し、検討対象には「ハーレーダビッドソン(の大型二輪車)やリーバイスのジーンズ」も含まれると述べ、米国を代表するブランドを標的にする可能性を示した。

 トランプ氏が署名し輸入制限が確実になれば、EUは来週にも対象製品を加盟各国に提示し、報復措置の手続きに入る。対象には鉄鋼製品のほか、鉄鋼以外の工業品、農産品が含まれ、25%程度の輸入関税が検討されている。

 ユンケル氏は1日、米国による輸入制限は「米国内産業を保護するための露骨な干渉だ」と非難。「断固たる対応を取る」として、署名されれば数日以内に対抗措置を講じる考えを示していた。

 EUはブッシュ米政権(当時)が2002年に導入した鉄鋼輸入制限措置に対し、日本などと世界貿易機関(WTO)に提訴したほか、米国の農産品などの輸入に報復措置を準備し、最終的に撤廃させた。

(2018/3/4 15:00)

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