[ 政治・経済 ]
(2018/3/7 18:30)
コーンNEC委員長(中央)(トランプ米大統領(左手前)とクシュナー上級顧問(右)、ブルームバーグ)
コーン米国家経済会議(NEC)委員長の辞任表明に先立ち、トランプ米大統領は6日の大統領執務室での会合で、鉄鋼・アルミニウムへの輸入関税適用でコーン氏に協力を要求し、発動に向け自分の決定を支持するかどうか直接尋ねていたことが、事情に詳しい関係者2人の話で分かった。
自由貿易論者であり、大統領の計画に声高に反対を唱えていたコーン氏の考えは、知れ渡っていた。関係者によると、同氏は会合で支持を表明しようとせず、数時間後にホワイトハウスが同氏の辞任を発表した。
トランプ大統領は執務室で行った通商政策に関するミーティングで、関税の正式承認に向けて法的文書の更新を求め、関税文書への署名のタイミングについてもスタッフと話し合った。大統領はその後、同席した全員、とりわけコーン氏に対し、自分を支持する意向かどうか確認を要求した。
やりとりに詳しい関係者の1人によれば、トランプ氏は、われわれは皆が同じチーム、そうだろうと特にコーン氏に問い掛け、この問題で自分を支持するつもりかどうか尋ねた。しかし複数の関係者によると、コーン氏は答えなかったという。
コーン氏の考えに詳しい関係者は、トランプ氏がミーティングで関税を巡り忠誠を要求したり、コーン氏に考えを変えるよう求めたりしたことを問題視している。
この関係者は、中国により厳しい姿勢を取る必要性についてもコーン氏はトランプ氏と一致していたが、カナダやメキシコ、欧州連合(EU)にも打撃を与える鉄鋼やアルミニウムへの関税の適用は、逆効果に思われたと指摘した。(ブルームバーグ)
(2018/3/7 18:30)