[ 金融・商況 ]

【電子版】ドイツ生まれの仮想通貨「IOTA」、世界へ進出 東京にも拠点

(2018/3/9 15:00)

ボッシュ・グループのベンチャーキャピタル「RBVC」もIOTAに出資している(ブルームバーグ)ボッシュ・グループのベンチャーキャピタル「RBVC」もIOTAに出資している(ブルームバーグ)

 ドミニク・シーナー氏は17歳の時にスイスで仮想通貨取引プラットフォーム会社を設立したが失敗。2013年から14年にかけて50万ユーロ(約6570万円)を失った。しかしこれに懲りず、15年にはドイツで仮想通貨「IOTA(アイオータ)」を生み出すのに携わった。IOTAは現在、世界で11番目の規模の仮想通貨で、時価総額は50億ドル(約5300億円)前後。

ドミニク・シーナー氏(出典:Dominik Schiener)ドミニク・シーナー氏(出典:Dominik Schiener)

 フォルクスワーゲン(VW)の幹部を監査役会メンバーに迎えるなど、ドイツの大企業とのつながりもできた。今は次の成長段階に入るところだと、シーナー氏(22)はブルームバーグとのインタビューで語った。

 ベルリンの本拠に加え、トロントと東京、オスロ、台湾にも拠点を置くという。「多くの人はまだIOTAをドイツ国内の仮想通貨だと考えている。これを変えたい」と同氏は述べた。

 シーナー氏はこの仮想通貨の運営管理や技術開発を行うIOTA財団のトップを務める。財団にはIOTAの形で3億ユーロ余りの資金がある。ベルリンで働く50人ほどの従業員は全員、報酬をIOTAで受け取るという。

 ボッシュ・グループのベンチャーキャピタルであるRBVCも、IOTAに出資している。RBVCのパートナーによれば、IOTAはあらゆるモノをインターネットにつなげる「IoT」分野で有望性がある。VWとボッシュは、IOTAとの具体的なプロジェクトについて発言することは控えた。(ブルームバーグ)

(2018/3/9 15:00)

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