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[ 医療・健康・食品 ]
(2018/3/24 08:00)
米製薬会社ファイザーの鎮痛薬「アドビル」やビタミン剤「セントラム」は、同社が考えていたほど魅力的ではなかったようだ。
同社はこれらブランドの製品を手掛けるコンシューマー・ヘルスケア部門の売却を計画していたが、今週まず英レキットベンキーザー・グループが部門買収を巡る協議を成果なく終了、続いて英グラクソ・スミスクラインが応札プロセスから撤退した。価値が200億ドル(約2兆1000億円)相当と評価される同部門売却について、ファイザーに残された選択肢は少なくなってきた。
UBSグループのアナリスト、ミヒャエル・ロイヒテン氏は「世界は変わった。グラクソがそう言い、バイエルもしかり。サノフィもそれに近いことを言った。つまり、こうした事業または資産は、過去ほど高く売れなくなっているということだ」と語った。
ファイザーは電子メールで、スピンオフ(分離・独立)、売却その他の取引を含む戦略的代替案あるいは部門保持を検討していると述べた。同社は年内に決定を下す予定だとしている。
コンサルティング企業ノバセクタのパートナー、ジョン・ラウントリー氏は、今回の展開から「コンシューマー・ヘルスに対する製薬大手の姿勢が伝わってくる」と指摘。「コンシューマー・ヘルスは製薬事業ほど収益性が高くないという厳しい現実に直面している。コンシューマー・ヘルスには、収益性の点でもともと魅力に欠ける部分がある」と語った。(ブルームバーグ)
(2018/3/24 08:00)